宝満堂、完成間近です
「とんでもない建物」
見てください!この建物素晴らしいですね。これは私の友人で石川県能登半島にある能登ヒバと言う木で(地元ではアテと言われている)すべて作ってあります。土台も柱も梁も内法も、しかも建具も床も…
樹齢300年近く経っていると思います。能登ヒバは約7種類ありその中でも一番強いと言われる「真アテ」だけで作ってあります。私から言わせてもらえば「とんでもない建物」だと思います。
宝満堂完成間近
真アテだけを揃えた製材屋さんもすごいけど、それを時間を掛けて木取りしていった棟梁もまたすごいと思います。それほど真アテは数が少なく、しかもクセのある木をよくここまで完成度が高くきれいに収めたと思います。佐田棟梁の人柄も素晴らしく、腕もさすがに匠の技。日本の文化を若い人たちに継承していくには、やはりこういう技術をもった方がすごく大切だと思いました。この建物は今後何百年もの月日を刻み、きっと人の心に残るものを感じさせてくれると思います。
今の住宅づくりの中で「カンナ」を使うことはほとんどありませんが、佐田棟梁がまずはカンナの刃を研ぐことが一番!そして台直し、それからカンナ削りの見本を見せてくれました。久しぶりに見ました。いいですねぇ、美しいです。能登ヒバの香りが、カンナクズが出るたびに香ります。思わず「これもらっていいですか?」と聞いてしまいました。何か血が騒ぎますね、やはり材木屋の息子でしょうか?今日一日本当に良かった、いい出逢いができて。